こんな人にオススメ
- 研究に行き詰まっている人
- 研究室に配属されたばかりの人
- 有機化学を嫌いになりそうなあなた
研究生活で何かを発見できる日なんて1年に1度あるかどうか
原料がバラバラに分解したり、何も反応していなかったり、成果が出ない日がほとんど
だからと言って研究を嫌いにならないでほしい
研究がうまくいかなくても有機化学を好きであり続けたミントガム中尉が、悩める研究ルーキに向けた記事を書いていきたいと思います。
研究がうまくいかずに悩んでいるキミへ、少しでも肩の力が抜けるヒントになれば嬉しいです。
ミントガム中尉式・研究がうまくいかない時のメンタルトレーニング
研究ってうまくいかないときの方が多いんです。
そんなときにダメージを受けてしまうのがメンタル面ですよね。
同期のあいつはどんどん結果が出ているのに
自分はできないやつなんだ
こんなことを思いはじめたら少しピンチかもしれません。
研究へのヘイトを貯めないようにミントガム中尉が実践していた「気持ちの面の対策」をお伝えしましょう。
- この条件ではうまくいかないことを発見した
成功した実験は論文などで世界中に発信されるので誰でも知っています。
しかし、今日試したこの条件がうまくいかないことを知っているのはあなた一人だけです。
ノーベル賞受賞者よりも、ラボの教授よりも、尊敬するあの先輩よりも、誰よりも早くあなたが発見したことなんだと胸を張りましょう。
たまたま、ほしい結果じゃなかっただけで発見する能力は十分に機能しています。
あとはタイミングを待つだけです。
「失敗」=「世界初のチャレンジ」なんです。
- ミスできるうちにやっといて良かった
もしもあなたが世界的な化学者になって、テレビ取材中に実験を失敗してしまったらどうでしょう?かなりダメージを受けるかもしれません
でもあなたはまだ新人研究者です。
ミスして当たり前なのだからクヨクヨしても仕方がありません。
むしろ、まだ見ぬ後輩のためにミスをしたと捉えましょう。
ミスをしたことがある人の方が、リアリティのある良い教育者になるものです。
落ち込んでも大丈夫、ミスを「糧」に大きな一歩を踏み出しましょう。
- 今はサウナの中にいるようなもの
うまくいかないことを暗く長いトンネルに例える人がいますが、そうではありません。
研究の成果を待つ時間は熱い熱いサウナにいるようなもの。
この期間があるからこそ、新しい発見があった時がキンキンに冷えたビールのように染み渡るものなのです。
水風呂とビールに思いを馳せて、今の悩みを成功への助走へ変えてください。
ミントガム中尉式・研究がうまくいかない時の動き方
次は研究がうまくいかない時を自分の力で切り抜ける行動編です。
僕がどのように研究を送ってきたかミントガム中尉の研究メソッドをお伝えしましょう。
- 教授、先輩をひたすらディスカッションに巻き込む
せっかく高い学費を払っているのだから、タダで使えるものは全部使いましょう。
一番使い勝手が良いのが「ラボの教授」です。
彼らは研究で名を馳せて今の立場にいる、研究のプロフェッショナルです。
どんどんディスカッションをすることでアドバイスをもらえるだけではなくて自分の頭の中も整理されていくかも。
ごちゃごちゃした頭がスッキリしたらお宝アイデアが見つかるかも
僕は、毎週月曜日の朝に個別ディスカッションをお願いしていたのですが、する前と比べると研究の進み具合が段違いでした。
怖そうに見える教授も研究が大好きで今の仕事をしているのだから嫌がられることなんてありません。きっと笑顔を見せてくれますよ。
気が引けるなら先輩や若手スタッフで練習してみるのもアリ
- 一に実験、二に実験、三四に実験、五に実験
考えている暇があったら実験しましょう。
頭を動かすだけで解決できる問題ならば、もうすでに報告されているはず。
世界の化学者を甘く見てはいけません。
賢い研究者たちが考えても分からないことを追い求めるのが研究です。
考えるのは夢の中だけで十分!起きてる間は行動あるのみ!
とりあえず、手当たり次第にラボの試薬を検討すれば何かしらは起きるはずです。
安全に気をつけていれば何をやってもいいんです!
考えすぎて動かないよりは動いてから考えよう
- 好きな音楽を爆音で
僕は音楽を聴くことが好きなので気分転換にラボにスピーカーを持ち込んで音楽を流しながら実験していました。
あなたも推しのポスターを貼ったり実験環境を変えてしまうことで気分転換ができるかも。
- いっそ今日は飲みにいこう
それでもダメなら今日の研究は終わりにして仲間と一緒に飲みにいこう。
アイデアはいけずなもので、別のことをしているときに顔を出してくることが多いです。
無理して机にしがみつくより、思い切って席を立ったほうが、意外と新しい発見が近づいてくるかもしれません。
おわりに
研究をしていると必ず一度は行き詰まるものです。
そんな時の僕なりの対処法を簡単にまとめてみました。
今はうまくいかなくても、それは研究者として前に進んでいる証拠です。
今をなんとか乗り越えて、有機化学(他の分野でも)の研究を楽しんでください。
今回の記事が誰か一人でも楽にしてくれたのなら満足です。
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ABOUT ME
工学博士(有機化学専攻)
化学と音楽と映画が好き。あなたの笑顔はもっと好き